補聴器5大メーカーグループについて
世界市場では大きく分けて5つのグループの補聴器製造会社が世界シェアの90%以上と占めていると言われています。この5つのグループ企業が、「フォナック」や「オーティコン」「シグニア(旧シーメンス)」など様々な「ブランド」の製品を製造販売しています。製造元(グループ)は同じでも各ブブランド毎に味付け(特徴)を変えていることが多くあります。
具体的な5つのグループは
①Sonova Holding A/G
ソノヴァはスイスを本社に置き、補聴器ブランドとしてスイスの「フォナック(PHONAK)」、カナダの「ユニトロン(unitro)」などがあります。傘下には人工内耳メーカーもあります。
日本では、「フォナック」はフォナックジャパン株式会社・理研産業株式会社が製造販売を、「ユニトロン」はニュージャパンヒヤリング株式会社が製造販売を行っています。
②Demant A/G ※2019年にWilliam Demant Holdingから社名変更
デマントはデンマークに本社を置き、補聴器ブランドとしてデンマークの「オーティコン(oticon)」、スイスの「バーナフォン(bernafon)」などがあります。また2020年よりフィリップスとライセンス契約を結び「フィリップス」ブランドの補聴器を製造販売しています。傘下には、BHA(埋め込み式骨導補聴器)や人工内耳メーカーや聴覚測定機器メーカーなども。
日本では、Audmet株式会社が「オーティコン」「バーナフォン」「フィリップス」の製造販売を行っています。 各ブランドごとにホームページがあります。
③WS Audiology
2019年にかつての2大グループであるSivantos(シバントス)とWidex(ワイデックス)の合併により設立されました。
デンマークに本社を置き、Sivantos(シバントス)とWidex(ワイデックス)の、それぞれに複数とのブランドを持っています。シバントス系「シグニア(旧シーメンス)」「レクトン」やワイデックス系の「ワイデックス」「コセルギ」「A&M」など。
日本では、シバントス株式会社が「シグニア」「レクトン」を、ワイデックス株式会社が「ワイデックス」「コセルギ」を製造販売しています。
④GNグループ
親会社はGN Store Nordで世界初の海底ケーブルを埋設した会社に属します。(デンマーク)補聴器ブランドとして「リサウンド(resound)」、「ベルトーン(Beltone)」などがあります。関連会社としてヘッドセットで有名な「ジャブラ(Jabra)」もあります。
日本では、「リサウンド」をGNヒアリング株式会社、「ベルトーン」をニュージャパンヒヤリング株式会社が販売しています。
⑤Starkey Laboratories
アメリカに本社を置く補聴器専業メーカーです。補聴器ブランドは「スターキー(Starkey)」です。スターキー補聴器は歴代米国大統領にも選ばれています。
日本では、「スターキー」をスターキージャンパン株式会社が製造販売しています。
まとめ
5大グループ傘下には、日本では販売されていないM&Aで吸収された「ブランド」の補聴器もあります。現在は補聴器もデジタル化され、そのDPS(コンピュータ)の開発の高コストからグループ内でDPSは共用されているようです。