おじいちゃんやおばあちゃんに頼まれて、補聴器の電池を探した事はありませんか?普通の電池と違って、どこにでも売ってなかったりします。たまにコンビニでも売ってたりしますが、高かったりと・・・。補聴器用の電池の種類と値段(価格)、そして注意点を調べてみました。

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補聴器用電池とは

 一般的に補聴器の電池は、「空気亜鉛電池」(zinc–air battery)が使われています。形状は、ボタン電池とよく似た形状をしています。意外と音を出すには電力を消耗します。ですので他の電池だと数時間で使えなくなりますが、こちらは数日間、使用が可能です。同サイズの水銀電池よりも軽電池の寿命は約2倍と言われています。
因みにボタン電池やコイン電池の種類はというとこのような感じです。

種  類 記号電  池  名公称電圧
コイン電池BR フッ化黒鉛リチウム電池3.0V
コイン電池CR 二酸化マンガンリチウム電池3.0V
コイン電池GR 酸化銅リチウム電池1.55V
ボタン電池LR アルカリ電池1.5V
ボタン電池PR 空気亜鉛電池 (補聴器用)1.4V
ボタン電池SR 酸化銀電池1.55V

補聴器を動かすのに必要な電圧は1.4Vです。補聴器用の電池は、いかに安定した電圧を最後まで長時間、出力できるかが重要になります。

補聴器用電池の特徴と注意点

名前に「空気」とあるように、補聴器用の電池は少し特殊です。ですので特徴と注意点を理解した上で上手に使う必要があります。

シールを剥がすと放電する


補聴器用の電池には、必ずシールが貼ってあります。その理由は、電池自体に小さな穴があいており、そこから空気を取り込むことで発電します。空気電池自体は高性能なのですが、この空気を取り込むことで発電する仕組みはデメリットもあり、補聴器に使用していない状態でもシールを剥がすことで、少しずつ放電してしまい、数日から週間で使えなくなってしまいます。

冬場は寿命が短くなる


ストーブの関係で二酸化炭素の濃度また寒い気温の影響で寿命が1/3くらいになることもあります。またシールを剥がしてから発電するまでの時間がかかることもあります。

補聴器用空気電池は単3や単4電池のように規格が決まっています。
電池サイズの違いはわかりにくく、また覚えにくいため、迷わずに正しいサイズの電池を買いえるように大手補聴器メーカーは共通でパッケージはサイズごとに色分けがされています。補聴器の機種(種類)によって使えるサイズは決まっていますので、4種類のうちいずれかをしか使えません。一般的に、補聴器が小さくなれば、電池も小さなサイズしか使えない(補聴器の中に収まらない)ので見立ちにくい補聴器を使っている場合は、小さなサイズの電池になります。

補聴器用電池の規格は4種類

補聴器用空気電池の種類
引用:ファルタ社(パワーワン)

補聴器用電池の規格一覧

サイズ名大きさ
10A (PR536)黄色幅5.8 mm×高さ3.6 mm
312 (PR41)茶色幅7.9 mm×高さ3.6 mm
13 (PR43)橙色幅7.9 mm×高さ5.4 mm
675 (PR44)青色幅11.6 mm、高さ5.4 mm

補聴器用電池の寿命

サイズ名寿命
10A (PR536)黄色3-7日間
312 (PR41)茶色3-10日間
13 (PR43)橙色6-14日間
675 (PR44)青色9-20日間

電池のサイズとそれぞれの補聴器の消費電力量によって変化します。同じ補聴器を使っていても、聴こえに合わせてどれだけ音を大きくしているのか、また使っている環境が、静かな環境なのか・騒がしい環境なのかでも補聴器の消費電力量が変わってくるので気をつける必要があります

どのブランド(メーカー)がいいの?

日本に流通している主な補聴器の電池メーカーは4社です。

大手家電メーカー(パナソニック、ソニーなど)、補聴器メーカーや補聴器販売店のブランドのパッケージを目にすることもありますが、下記の主要電池メーカーがOEMで提供していることが多い。

ファルタ(パワーワン)/ドイツ

http://www.powerone-batteries.com/jp/about/

PowerOne:ファルタ社販売ブランド
供給先ブランド
補聴器メーカー:リオネット、フォナック、オーティコン、シグニア(元シーメンス)、ワイデックス、バーナフォン、コルチトーン、パナソニック
その他:ソニー、東芝、富士通、マクセル

レオバック/アメリカ

http://www.entry-japan.com/products/rayovac.php

レオバック:自社販売ブランド
供給先ブランド
スターキー、リサウンド
その他:アルティマ

ネクセル/日本

https://www.nexcell.co.jp/

東芝が補聴器電池生産から撤退した生産設備を引き継いで生産しています。

ゼニパワー/中国

https://www.zenipower.com/

世界シェア3位で歴史ある電池専業メーカー

アイセルテック/韓国

http://www.icelltech.com/

年間5万粒の生産能力で世界40カ国に

その他:補聴器販売店ブランド

ファルタ(パワーワン)社が「〇〇○補聴器センター」や「メガネの〇〇」などパッケージに販売店名を入れて供給していることが多い。

どこに売っているの?どこで買うと安い?

補聴器用空気電池を販売しているところは、補聴器を買った販売店や電気屋さんなど色々あります。日々、使うものですので、安く(安価)に買いたいですよね。大体、補聴器用空気電池の定価は、1パック6粒入りで1,200円から1,700円です。ほぼ定価で売っているところもあれば、かなり値引きして販売しているところもあり様々です。

補聴器販売店

補聴器を買ったお店で買うのが安心ではあります。
定価で販売しているところもあれば、かなり値引いているところもあります。メンテナスのついでに・・・。という事であれば、お店の経営のためにもそちらで買うのもいいでしょう。

家電量販店やホームセンター

大体、定価から数百円の値引きで買えます。ただ、補聴器用電池の需要を考えると、他の商品よりあまり数が多く売れませんので、使用期限が短い時も多々ありますので注意が必要です。どうしてもすぐに必要な場合はいいかもしれません。

ネットショップ

こちらは、かなり安価で販売されていることが多いです。現物を確認することができませので、こちらも売れていないショップでは消費期限が短いこともあります。大量に購入すると消費期限までに使い切ることが出来ずに捨てることになるかもしれません。ですので、補聴器の電池を多く販売していそうなショップで買うことが一つの目安になります。

コストコ

おそらく最安値に近い価格で買うことができます。6パック(36粒)を1,000円以下で買えるようです。年会費が4,200円ほどかかりますが、補聴器を常時使っている方にはかなりお得な感じです。お近くにコストコがある方はぜひオススメです。

まとめ

補聴器用の電池は特殊なものになります。
使い方を間違えると寿命が短くなったりしますので気をつけましょう。

使い方のヒント

・シールを剥がすと放電するので、新しく使う分しかシールを剥がさない。
・冬場はストーブ(二酸化炭素)などの影響で寿命が短くなることも。
・気温が低いと発電までに時間がかかることもある。

電池の値段は買うところで値段がマチマチです。

電池の買い方のヒント

・補聴器のメンテナンスを含めて安心を求めるなら補聴器販売店。
・ネットで買うなら、よく売れていそうなショップで注文する。
・お近くにコストコがあるなら、最安値で買える。

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osamu
補聴器本体も結構高い上、毎日使えばランニングコストもかかります。少しでも安心に安く補聴器用の電池を買うために参考にしてください。

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